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今日は、「エール!」という映画を紹介したいと思います。

エール!は2014年製作のフランス映画です。
監督はエリック・ラルティゴさん
原題は、La famille Belier。意味は、べリエ家という意味です。

この映画は、当時ラジオで紹介されていて、映画館に見に行ったのですが、とても感動しました。
古い映画ですが、私のNO.1映画の一つなので、紹介させていただきます。

ここからはネタバレを含みます。ご注意ください。

中学だったか、高校だったかの時に、「人は2回生まれる。1回目はお産の時、2回目は親元から巣立つ時」と聞いた覚えがあります。「1回目のお産の時、母親は命がけで産むように、親元から離れる時も時として不安や痛みが伴う」というのです。
この映画は、親離れの不安と痛みを描いているように感じました。その痛みは、関係が強ければ強いほど、辛いのかもしれません。

主人公ポーラの家族は、ポーラ以外に全員耳が聞こえません。でも、ポーラにはパリで音楽大学に通いたいという夢があります。

ポーラの両親が大学行きに反対したのは、勿論耳の聞こえない自分たち家族が困るという事もあったと思います。でも、それだけでなく、娘の歌を聞いてやる事が出来ない辛さもあったのだと思いました。
娘が頑張れば頑張るほど、歌を聞く事の出来ない事が辛くなる。そのせいで、両親は、快く応援できなかったのかもしれないと思いました。

ポーラは家族が困ると思いながらも、歌にのめり込んでいきます。
一時は諦めかけますが、クライマックスで、急遽音楽大学の試験を受ける事になります。そこで、手話で家族に歌を聞かせます。

そのシーンを見た時僕は、ポーラはずっと、家族に向けて歌を歌いたかったのだと思いました。ポーラも、音楽大学に行くことを反対される辛さと、家族に聞いてもらえないという辛さの両方を抱えていたのだと思いました。

最後のシーンで、手話を使う事で家族に歌が届きます。

耳が聞こえなくても、歌に込めた思いは受け止めることができる。
また、耳が聞こえない人に向けても、歌うことができる。そう、教えてくれているように感じました。

ラスト10分、涙が止まりませんでした。

 

このブログでは、私の専門であるイラストの事や画材のこと、モチーフとしてよく描いている動物や植物の事を書いています。

ほぼ毎週水曜日に新しい記事を書いているので、チェックしていただけるとありがたいです。

それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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<出典:エール!Blu-rayDisk カバー>

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