僕が宿題、してる時、


突然 えんぴつが 逃げ出した。


僕は、もちろん 追いかけた。


えんぴつは、はだしのまま 外へ出た。


僕はひっしで、追いかけた。


えんぴつのやつ、なかなか速い。









「たかし君!そいつを捕まえて!!」
「分かった!まかせろ!!」


なんとか つかまえたんだけど….


えんぴつのやつ、かみついてきたんだ。


そして、また ふり出し。


街を走り、


町外れの原っぱまで やって来て、


だんだん、だんだん、追いついてきた。


そして、とうとう えんぴつのヤツを追い詰めた…


と、思ったら えんぴつのヤツ、飛んで逃げて行った。


しょうがないから、新しいえんぴつを買って帰った。

この事を、お母さんは信じてくれない。

でもね。ほら、また逃げた。




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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

僕が小学生の頃、弟と近所の友達と一緒にスイミングスクールに通っていました。
スイミングは、行ったら楽しいのですが、行くまでは億劫でした。
「面倒臭いな」と、いつも思っていました。

そんなある日、スイミングに行く途中、「犬が逃げた」と、近所のおばさんが困っていました。
僕たちは「僕たちが捕まえます!」と言って、スイミングをサボって、犬を追いかけました。
「スイミングをサボれる!ラッキー!!」と思っていました。

その後、犬が逃げた事は何の言い訳にもならず、お母さんにこっぴどく怒られました。

この絵本は、そんな体験からできました。

主人公の男の子は、違う鉛筆を使えば、宿題ができたはずです。
でも、男の子は鉛筆を追いかけます。
それは、宿題をサボりたかったからです。

スイミングをサボったり、宿題をしない事は、ダメな事です。
でも、それは、何十年経てば、いい思い出だし、大人になってからでは、感じる事の出来ない気持ちかもしれません。

子供の頃にしか、感じる事のできない気持ちを大切にして欲しい。
そして、お父さん・お母さんには子供を大目に見ながら、きちんと叱って欲しい。

そんな、思いからこの絵本を描きました。

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このBooksのページでは、絵本を無料公開しています。
完成した絵本はもちろん、試作段階の絵本や英語版の絵本も公開できたらと思っています

時々覗いていただけると幸いです。