上の絵は、僕がイラストを描き始めた最初の作品です。
これを描いたのは、2012年7月16日なので、10年以上イラストを描いてきた事になります。
こんなに続くなんて、自分でもびっくりです。

僕は大学は京都嵯峨芸術大学(現:嵯峨美術大学)の油絵を専攻していました。
学生時代は「真面目」で「変わってる」けれど、周りに比べて絵がうまいわけでも、作品が良いわけでもありませんでした。

なので、卒業後は、美術と関係のない仕事につきました。

でも、社会は、想像以上に厳しいものでした。
元々、要領が悪く、コミュニケーションも苦手な上、アルバイトもしないで、絵ばかり描いてきた僕は全然使い物になりませんでした。
すぐに仕事をクビになってしまいました。

その後仕事を転々としますが、なかなか長続きしませんでした。

仕事をしていない期間、就活と平行してイラストを描くようになりました。
それが上の絵です。
うっすらと写っていると思いますが、コピー用紙の裏紙です。
正確に言います。イラストでなく、落書きです。

そんな時、後輩の女の子の個展に誘われました。
「話のネタになったら良いな」程度の気持ちで、上の落書きを持って行きました。

そしたら、その子が、びっくりするくらい絶賛してくれました。
その時は、自分の絵が、後輩のしかも女の子に褒められて、めちゃくちゃ嬉かったです。
単純な僕は、完全に有頂天になりました。
「僕には、イラストだったんだ!!」そん風に思ったのを覚えています。

それ以来、イラストをどんどん描くように なりました。
この頃が1番楽しい時期でした。
描きたい物がどんどん出てきて、アイデアに手が追いつかないくらいでした。

収入面でも、色々な人に相談して、徐々に稼げるようになって行きました。
段々とイラストの注文が来たり、個展やグループ展に参加したり、仕事が増えて来て、今に至ります。

もし、後輩に作品を見せなかったら、あるいは後輩が絶賛してくれなかったら、今はイラストを描いていなかったかもしれません。
「人生の転機はどこにあるか分からないなぁ」とつくづく思います。

ありがとう!後輩!!